PHP5.4はどのようなバージョンなのか : PHP5.4 Advent Calendar 24日目最後
この記事は、PHP5.4 Advent Calendarの最後の24日目です。
PHP5.4 Advent CalendarではPHP5.4のみの記事に限定してこれまで記事を掲載してきたわけですが、なぜPHP5.4限定なのでしょうか?
名前空間や無名関数などの注目すべき機能が導入されたPHP5.3に負けず劣らず、PHP5.4には様々な言語上の改善が加えられています。traitの導入はオブジェクト指向言語としてのPHPを強化するものです。また、array dereference, instant method call, []による配列リテラルなど、文法上の改善もこれに加わっています。また、これまでPHPに無かった組み込みウェブサーバが追加されました。それ以外にも、PHPをFastCGIプロセスとして動かしてくれるPHP-FPMがexperimental(実験的な機能)から外れて正式な機能としてリリースされることが決まっています。その他、DTraceのサポート、ファイルアップロード進捗の取得やパフォーマンスの改善など様々な機能が改善されました。
これまでのPHPを振り返ると、不完全ながらも初めてオブジェクト指向が導入されたPHP4, 抽象クラス、インターフェイスと、タイプヒンティング、メソッドのスコープなどオブジェクト指向言語地しての基本的な機能が導入されたPHP5、名前空間や無名関数が導入されたPHP5.3とこれまでPHPは様々な改善と共にリリースを重ねてきました。PHP5.4ではこれらのリリースにさらなる改善を加えてリリースされます。
PHPはRasmus Lerdorfが始めた「オープンソース」のプロジェクトであり、様々な開発者や企業がこのプロジェクトに参加することによって開発が進みます。つまりどこかの企業や個人のみが支えているわけではなく、世界中の様々な開発者の貢献によって支えられています。PHP5.4もこのPHPプロジェクトを支える人がいて初めてリリースされるものです。
このようなPHP5.4のリリースを盛り上げたい、PHP5.4の便利な機能をより知ってもらいたいということでPHP5.4 Advent Calendarを企画しました。この企画に参加して頂いた皆さんの記事によって、PHP5.4の新しい機能がほぼほぼ紹介されたのではないかと考えています。
というわけで、PHPに関わる開発者や今回のAdvent Calendarに参加しくれた人々にありがとうという感謝の気持ちを述べつつ、PHP5.4 Advent Calendarの最後の記事とします。